大理石・花崗岩・砂岩のメンテナンス
大理石は見た目の美しさから建築への採用も多いのですが、表面が柔らかく、酸に弱いのが特徴です。また汚れが目立つというデメリットがあります。外装や浴室、トイレなどに施工すると、比較的メンテナンスが難しいとされています。
花崗岩には主として鏡面仕上げ(本磨き)、水磨き、バーナー仕上げなどがあります。最近は滑りにくいバーナー仕上げのタイプの需要が増えているようです。砂岩にはレッドサンドストーン、ホワイトサンドストーンなどがあります。多孔質であるため、汚れが石の内部へ浸透してしまう恐れがあり、耐久性はあまり高くなく、また、メンテナンス方法も確立していません。
☆大理石
1)アルカリ性洗剤を用いて洗浄し、さらに床面であれば大理石用仕上げ剤で確保しておきます。傷や汚れが入ってしまった場合は研磨処理を行います。
2)かさ立てやキャビネットなどの鉄製家具からのもらい錆は、石材の成分である硫化鉄が酸化する場合(内部錆)があるので、還元剤(チオグリコール酸10%溶液)で処理するか研磨処理を行います。
☆花崗岩
1)石材用洗剤で洗浄を行い、十分に汚水を回収します。
2)さらに石材用仕上げ剤を塗布し、床表面の保護を行うことが望ましい作業です。
3)油性の汚れに対しては、油性しみ抜き剤を用います。
4)もらい錆は還元剤を使用し、ツヤ落ちしてしまった場合には、再研磨します。
5)黒色を基調とした斑れい岩(黒御影)は、表面にエフロレッセンス(通称エフロ)が発生します。この場合、酸性洗剤で洗浄し、酸化アルミニウムで研磨します。
☆砂岩
1)高圧洗浄機による洗浄が可能だが、圧力が高すぎると表面に損傷を与える場合があるので注意します。
2)多孔質であるためコケが生えやすいので、酸化漂白剤による洗浄と高圧洗浄を併用するとよいでしょう。