化学床のメンテナンス

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化学床とは、長尺シートやPタイルなどの貼りものの樹脂系床材の総称です。最も一般的な塩ビ系床材は、塩ビ含有量の違いからコンポジションビニルタイル(ビニルノンアスベストタイル)やホモジニアスビニルタイルの2つに分けられます。

 

公共建築や住宅の水廻りに使用されるものとして、長尺シートやラバータイルなどがあります。ここでは、それらの手入れ方法について解説します。                                           

1)ほうきやシート状モップで床のほこりやごみを掃きます。

 

2)洗浄液を隅々まで塗布します。

 

3)2~3分おいたらポリッシャーをかけます。

 

4)洗浄液を雑巾などで残さず拭き取ります。

 

5)さらに洗浄液を残さないよう、水拭きします。

 

6)よく乾燥させます。

 

1)剥離剤(強アルカリ洗剤)の希釈液をつくっておきます。

 

2)ほうきやシート状モップで床のほこりやごみを掃きます。

 

3)剥離剤を隅々までたっぷり塗布します。

 

4)隅からこすり取り、5~6分経ったらポリッシャーをかけます。

 

5)剥離剤をスクイージーやちり取りなどで集めます。

 

6)すすぎのため、水を塗布し水拭き用モップなどで拭き上げます。

 

7)十分に乾燥させます。

 

1)化学床用ワックスをモップや雑巾に十分含ませます。

 

2)塗りムラやかすれがないように隅を奥から塗り始め、一度塗ったところは通らないようにします。また、隅々や幅木との境は丁寧に塗布します。

 

3)十分に乾燥させ、必要に応じて重ね塗りをします。ただし、ワックス塗布直後に送風機などを使って乾燥させると塗膜が十分に形成されないことがあるので注意します。

 

 

集合住宅や店舗、ビルなどのフローリングメンテナンスには「定期管理」「日常管理」「中間管理」があります。定期管理には「表面洗浄作業」と「剥離洗浄作業」がります。表面洗浄作業はワックスの被膜上に付いた汚れを取り、きれいになった被膜の上にワックスを塗布して仕上げるものです。剥離洗浄作業は、ワックスが劣化したり、ワックスが塗り重ねの過程で汚れを抱き込んでしまったもの、ワックスが剥れて床材まで汚れが到達してしまったものなど、表面洗浄だけでは修復できない汚れを落とすためのものです。

 

この場合、ワックス被膜全体を除去し、新しくワックスを塗布して被膜を形成させます。日常管理では、シート状モップやダストモップ、水拭き用モップなどで表面の汚れやごみを取ります。いろいろなメーカーから市販されているシート状モップは、髪の毛やほこりなどを繊維に絡ませて取るものと、静電気を利用したものがあります。ダストモップには薬品処理しているものが多いのが特徴です。

 

いうまでもありませんが、日常管理を十分に行うことで、ひどい汚れの付着を防止し、床材を長持ちさせることになります。また、中間管理とは、部分的に汚れたりワックスが剥れて光沢がなくなったような個所に対して行うメンテナンスです。艶がなくなった個所にはスプレー容器に入った艶出し剤などを使ってこすり、水拭き後にワックスを1~2回塗布して仕上げます。

 

パッドとはナイロン状のたわしのようなもので、ポリッシャーに装着して使用します。床表面をこすったり、磨いたりするのに役立ちます。パッドには研磨剤を付着させており、その研磨剤の種類(硬さ)によって、赤色は中間管理に用いる表面洗浄や磨き用、青色は表面洗浄用、緑色は剥離および表面洗浄用、黒は剥離用と赤から順に硬くなっています。汚れを落とそうと無理に硬いパッドを用いると、床材(特に木床と石床)を痛める恐れがあるので、床材に併せて選択します。